2013年09月

2013年09月30日

「わき道」の入口に看板

 「パーラーみなみのわき道を入ります」。ももと庵にお越しいただく方すべてに案内する決まり文句です。というのも、このパーラーみなみのわき道が、ももと庵へのほとんど唯一のアクセス経路だからです。

 わき道の写真がこれ。左側が県道16号の本線、右側がわき道。カメラの後ろにパーラーみなみがあります。

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 一見、立派なわき道ですが、この岐路が見えずに通り過ぎてしまう方がとても多いんです。

 左側本線の先が勝連城跡駐車場になります。そちらから来ると、ものすごいヘアピンカーブということになって、およそ曲がり角というイメージではありません。

 手前から行く場合も、わき道の入口付近は本線にほぼ並行しているので、やはり曲がり角のイメージは持ちにくい。しかも、このわき道は上り坂になっているので、その意味でもちょっとわかりにくいー。

 というわけで、みなさん、このわき道の入口を見逃して通り過ぎてしまうようです。

 そこでー

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 最近、こんな看板を出しました。わき道に入ってすぐのところに出しましたので、これなら、みなさん、本線側からも、なんとか気づいてくれるのではないかと思います。

 この細いわき道の奥にレストランがあるんですよ、ということを本線で運転中の方に一瞬にして伝えなければならないので、思い切って、メニューの写真をドンドンと並べました。

 設置にあたってはパーラーみなみさんのご協力を得ました。どうもありがとうございました。

 冒頭に「ももと庵へのほとんと唯一のアクセス経路」と書きましたが、実は裏技が2つほどあるんですよ。その話はまた別の機会に。

bansyold at 13:28|PermalinkTrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote ももと庵メニュー | 勝連城跡周辺

2013年09月24日

フィリピンの "明日のスター"

 アジア歌手シリーズでは、これまで各国のベテランばかり取り上げてきましたが、今回はぐぐーっと若返ります。

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 まずこのビデオを見ていただけますか。



 歌っているのは、フィリピンのシェーン・アンジャ・タルン Shane Anja Tarun(女性)とラープ・サラザール Rhap Salazar(男性)。このビデオの時点でシェーン18歳、ラープ15歳です。よく声がのびていますね。

 ラープは、12歳の時に、ロサンジェルスで開かれたパフォーマンスアート世界大会で、ジュニアソロボーカルの世界チャンピオンになりました。カバー曲からなるミニアルバムを出したりしていますが、オリジナル曲をメジャーレーベルから発売するところまではまだいってないようです。

 一方のシェーン。フィリピンのスター誕生番組でかなりいい線まで勝ち残ったのですが、入賞には至りませんでした。こちらもメジャーデビューはまだ。

 というわけで、2人ともフィリピンの「明日のスター」です。2人はユニットではなく、ふだんはそれぞれソロで活動。折に触れてデュエットのMVを制作しているみたいです。

 ビデオの歌は、アメリカのハート Heart がヒットさせ、人気テレビドラマ「グリー Glee」の中でも歌われた「アローン Alone(孤独)」。カナダのセリーヌ・ディオン Celine Dion もカバーしているので、聞き覚えのある方も多いかもしれません。

 もう1つ、2人の最新ビデオを。こちらはことしの大ヒット曲です。

 アメリカの女性歌手ピンク p!nk がネイト・ルイス Nate Ruess とデュエットした「ジャスト・ギブ・ミー・ア・リーズン Just give me a reason(お願い、わけを言って)」。男女の心のすれ違いを歌った掛け合いの曲を、ラープとシェーンがカバーしています。



 1本目のビデオからわずか2年後ですが、2人ともだいぶ大人になったと思いませんか。

 この歌、男女とも声の上がり下がりが相当激しいですし、特に男声は、サビの部分を、女声と同じ高さの高音域で歌い続けなければなりません。

 そんな ”難度C” の曲ですが、ラープは、最初から最後まで、ブレのない歌唱を聞かせてくれます。サビの部分も余裕すら感じさせます。

 シェーンの、主人公の思いを切々と歌い上げる感じは、2年前のビデオにはなかったんじゃないでしょうか。声にも、どこか一本芯が通ったような。

 2人ともさらに伸びていきそうで、将来が楽しみです。

 フィリピンの若手シンガーといえば、4、5年前、チャリス・ペンペンコが大きな話題を呼びました。

 あどけない顔からは想像もつかない驚きの歌唱力で、天才少女歌手として世界各地のステージに引っぱり出されたチャリス。既にメジャーデビューしています。

Philippines

    (万鐘の南向きアジア地図から、フィリピン関連部分)

 フィリピンは、人口がやがて1億に達するASEAN第2の大国。こうして改めて地図を眺めてみると、沖縄から台湾も近いですけど、そこからフィリピンも本当にすぐ近くなんですね。

 この南向きアジア地図を那覇のジュンク堂書店に卸した時、担当の方が「フィリピン、こんなに近かったですか。これ、フィリピンを近づけていません?」。もちろん、そんなことはしていません。沖縄からフィリピンは本当に近いんです。

 話を戻して、そのフィリピンの若手シンガーたちが歌うのは、外国製の曲だけではありません。

 タガログ語のヒット曲「プソン・バトー Pusong Bato(無情)」をラープがカバーしたビデオを見つけましたので、最後にごらん下さい。数年前の録画のようですが、しみじみ、朗々と歌い上げていて、聞かせます。



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2013年09月18日

おいしいアジアを楽しむ

 ももと庵の初イベント「おいしいアジアへようこそ」の第1回を、きょうのお昼時に開催しました。

 ふだんのももと庵メニューとは違うアジア料理を楽しみながら、その素材や背景をスライドで見ていただく企画です。地元の常連客を中心に、那覇方面から来られた方、さらには、飛び入りの観光客も。

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 お出ししたのは、ラオス風の豚肉香りあえ、ベトナム風鋳込み揚げ豆腐、フィリピン風の魚の酢じめなど。

 ベトナムやラオス、タイの市場で売られている野菜をひとつひとつ見ていくと、7、8割は沖縄で作られている野菜と重なることなどをスライドでお見せしました。

 逆に、沖縄では既に忘れ去られているがアジアでは広く食べられている野菜の例として、スベリヒユ、勝連かいわいでは方言でニンブトカーと呼ばれていた野菜のスライドを映したところ、参加者の女性から「そういえば、昔、食べました」との反応が。便秘にいいので、便秘気味の時には特に食べさせられた記憶がある、とのことでした。

 沖縄ではチャンプルー料理のように、肉や野菜をいためた料理が多いのですが、アジアでは、肉や魚は加熱し、野菜は生のままあえる料理も盛んです、と紹介しました。

 例えば、きょうお出ししたラオス風の豚肉香りあえには、玉ねぎ、にんにく、生姜はもちろん生で入れますし、ニラ、からし菜も生であえてあります。生ですと、やはり香りが鮮烈になります。

 幸い、きょうのアジア料理は参加者のみなさんの口に合ったようで、ほぼ完食していただきました。

 当初は定休日の毎週水曜日の昼時を利用して、と考えていたのですが、平日の昼間では行きようがないとのご意見があったので、日程を次のように少し変えました(チラシと違ってきますので、ご注意下さい)

 第2回 9/25(水)12:00-13:30
 第3回 10/4(金)18:30-20:00

 第2回、第3回は席がまだ空いていますので、ぜひどうぞ。おいしいアジア料理数品とアジア料理の背景を知る100枚のスライドをお楽しみ下さい。098-923-0725まで、ご予約を。


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2013年09月14日

泡盛独特の風味のヒミツ

 1回飛んでしまいましたが、泡盛とアジア米酒のお話の後編です。原料が長粒種のコメであること、イモなどの副原料を一切入れずに米麹100%の全麹で醸すこと。こうしたアジア米酒と泡盛の共通点を、前編では書きました。今回は、違いの方を書いてみます。

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 この写真、ひょっとすると本邦初公開、かも。ラオス南部の市場に置かれていたものです。これがアジア米酒を作る時に使う種菌なんだそうです。

 菌の種類は分かりませんが、文献には、アジア米酒はクモノスカビなどの菌で発酵させるとありましたので、その仲間かなと想像しています。おそらく、米粉のダンゴに菌を繁殖させてから乾かしたものではないでしょうか。

 一方、泡盛の場合は、黒麹(くろこうじ)菌という、その名の通り、黒い菌糸を出すコウジカビを使います。泡盛の仕込みの様子はしばらく前のこのブログ記事で書きましたので、そちらをどうぞ。

 こうしたカビを使うのは、カビがいろいろな酵素を出して、原材料のデンプンやタンパク質を分解してくれるから。

 コウジカビはすぐれもので、相手がデンプンならデンプン分解酵素を出し、相手がタンパク質ならタンパク質分解酵素を出すんです。相手を選ぶとは、ずいぶん高度な能力ですね。

 クモノスカビはコウジカビとは違いますので、正確に言えばアジア米酒を「全麹(ぜんこうじ)仕込み」と呼ぶのはおかしいのですが、この記事では、イモなどの副原料なしで、麹のような、菌を米に繁殖させたものだけで醸す、という意味で使っています。

 さてさて、泡盛とアジア酒に話を戻せば、原材料や製造方法がよく似ていても、使う菌が違うので、生成される香気成分・旨味成分が異なり、その結果、でき上がる酒の風味が違ってきます。

 クモノスカビで醸されるアジア米酒は、もちろん特有の風味はありますが、総じてあまりクセのないすんなりした味わい。泡盛の黒麹菌が作り出す風味に比べると、おとなしい感じがします。

 これに対して、泡盛の味と香りは個性的。好き嫌いが分かれるかもしれません。

 が、例えば、ももと庵メニューでも、泡盛をアイスクリームと合わせた時の複雑玄妙な味わいやハンバーグソースの陰影を感じさせる深み、豚重タレの甘くないのに深い旨味などは、やはり泡盛でないと出せないように思います。

 というわけで、ももと庵の厨房では、沖縄特産の泡盛、大活躍しております。

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2013年09月09日

おいしいアジアへようこそ

 泡盛とアジア米酒の後編の前に、ちょっと割り込みで、お知らせです。暑さも一段落して、ダウン気味だった食欲がよみがえる季節ですね。ももと庵では、初めてのスペシャルイベントを企画しました。

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 ちょっと珍しくてあきれるほどうまいアジア料理を実際に味わいながら、その素材や調理法、沖縄との共通点をめぐるトークを楽しんでいただこうというミニイベントです。題して「おいしいアジアへようこそ」。

 アジア料理は、素材、調味料、調理方法などに独特のものがあって、鮮烈な味と香りが特徴です。ももと庵のキャッチフレーズは「おきなわの味、アジアの香り」。レギュラーメニューの中に、アジア料理の素材や技法を取り入れています。

 そんなアジアの食には、沖縄料理との共通点がいろいろあります。

 例えば豆腐。沖縄の豆腐は、固めのしっかりした豆腐ですね。本土の豆腐は水分が多くて柔らかいので、沖縄のように、チャンプルーにそのまま入れることはできません。アジア各国の多くでも、沖縄と同じ固いタイプの豆腐が食べられています。

 ウチナーンチュが豆腐と言われてまず思い浮かべるのは、なんといっても揚げ豆腐じゃないでしょうか。揚げ豆腐は、重箱に入れてご先祖さまにお供えするごちそうの一つですね。

 揚げ豆腐、アジアの各地でもいろいろな形で食べられています。「おいしいアジアへようこそ」では、珍しいベトナム風の揚げ豆腐を味わっていただく予定です。珍しいだけじゃないんです、たまげるおいしさ、ですよ。どんなものかは、当日のお楽しみ。

 もう一つ。沖縄では、刺身を普通に醤油やわさび醤油でも食べますが、酢醤油や酢みそで食べる習慣もあります。たとえばイラブチャーの酢みそあえって、居酒屋などでもよく出てきますよね。

 海産物豊富な島嶼国フィリピンにも、それとよく似た生魚の食べ方があるんです。「おいしいアジアへようこそ」では、フィリピン風の魚の酢じめを召し上がっていただく予定です。これも目からウロコのおいしさ、です。

 というわけで、「おいしいアジアへようこそ」では、あまり知られていないおいしいアジア料理を3、4品、味わいながら、素材や調理法の背景、沖縄との共通点・違いについて、ライブトークを楽しんでいただきます。アジアの食の水先案内人は、ももと庵店主の小山敦史が務めます。

 「おいしいアジアへようこそ」は、9/18(水)、9/25(水)のももと庵定休日のランチタイム2回と、10/4(金)のディナータイムの3回、開催します。時間は9/18と9/25が12:00-13:30、10/4が18:30-20:00です。

 毎回30人限定ですので、参加希望の方はももと庵に電話予約をお願いします。電話番号はこちら。アジア料理+ミニデザート+ドリンク+トークで1250円です。予約は先着順ですので、お早めにどうぞ。

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2013年09月06日

泡盛とアジア酒は "全麹" 兄弟

 先日、泡盛アイスの話をしました。泡盛つながりで、東南アジアにいる泡盛の兄弟たちのことを2回に分けて書いてみます。

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 沖縄の泡盛は、昔からタイの長粒米で作られます。今もそう。

 かつて琉球王国のアジア貿易が盛んだったころー。行き来がひんぱんだったシャム、つまり現在のタイとの交易の中で、泡盛の原型といえるタイの酒がもたらされたり、その製法が伝えられたりしたのではないか、と想像されています。

 というのも、現在も、タイをはじめ、東南アジア各地では、泡盛によく似た酒が作られているからです。

 いずれも原料は、泡盛と同じ長粒種のコメ。タイ、ベトナムを筆頭に、東南アジア各国は世界有数の米どころです。ことしの1月にアジア米について6回シリーズでお伝えしましたね

 東南アジアでは、そのコメに菌を繁殖させて麹状のものにし、それに水を加えて発酵させ、液状のもろみを作ります。冒頭の写真がそれ。ベトナムの農村で見たものです。

 これを蒸留すると、無色透明の酒ができます。下の写真はもろみを蒸留しているところです。

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 手前と向こうに同じ大きさの鍋が置かれていますね。そこにもろみを入れ、火にかけ、蒸発してくるアルコールを含んだ蒸気をパイプで、真ん中のドラム缶に送り込みます。

 ドラム缶には水が張ってあり、パイプはその中を通るうちに冷やされ、気体が液体に変わります。パイプの出口に容器を置いて、ポタポタとしたたり落ちてくる酒を集める、という仕組み。

 ごらんになって分かるように、まさに家内工業。もっぱら奥さんの仕事です。

 現地の人によると、作る人によって味がだいぶ違ってくるので、どこの地域でも腕自慢の女性が何人かはいて、その人が作る米酒は人気なんだとのこと。

 これはおいしいよ、と言って勧められた米酒は、よい風味があって、確かにおいしかったです。

 ラベルもパッケージもなしで、空いたペットボトルなどの空き容器に入れられ、ローカルに売られています。

 こうしたアジアの米酒も沖縄の泡盛も、九州などで作られる焼酎とは大きな違いがあります。

 焼酎は、米麹に、麦を入れたり、サツマイモを入れたりしますが、アジアの米酒も沖縄の泡盛も、米麹と水のみ。これ以外に、副原料を一切入れない「全麹(ぜんこうじ)」仕込みなんです。

 全麹というのは、とてもぜいたく。発酵のもとである米麹を大量に入れれば、酒のうまみや香りの成分がたっぷり生成されるからです。

 だから泡盛は、時間が経過すると、発酵によって潤沢に作られた成分の熟成が進み、古酒になって風味が増します。麹以外の副原料をたくさん入れて作った焼酎の場合、そうはならないようです。

bansyold at 15:25|PermalinkTrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote 沖縄とアジアの食