[第13話 沖縄] 深緑の乙羽岳でプチ森林浴[第15話 食、万鐘] おいしい肉汁守ってジューシー

2007年09月18日

[第14話 食] うまみがじわじわ、ヤギ刺身

 沖縄ではヤギを食べる。が、ヤギ肉がふだんのおかずになることはあまりない。棟上げなどの祝いの際に、自分や知り合いが飼っているヤギを1頭つぶして大勢で食べるというのが昔ながらの食べ方。特別の食べ物なのだ。

Sankai1

 スーパーの肉売場でも売っていない。少し気軽にヤギを食べようと思えば、ヤギ料理の店に行くしかない。写真は、那覇市東町に店を構えて43年になる「山海」のヤギ刺身。この店は質のよいヤギを出すことで知られる。

 ヤギの肉は、豚肉や鶏肉のように大量に流通しているわけではなく、ヤギ肉専門業者が取り扱っている。いいヤギ肉を出したい店は、この業者とのパイプを大切にして、質のいい肉を仕入れなければならない。「ヤギ料理」の看板を掲げていても、肉汁が出きってしまったような輸入冷凍肉を出す店も多い。

Sankai2

Sankai3

 ヤギ刺身には、皮のない柔らかい部位(写真上)と皮付きの部位(写真下)の2つが用いられる。ヤギ肉には乳臭いような独特の香りがあるが、皮なしの方はそれがマイルドで食べやすい。生姜をたっぷり入れた酢醤油で食べる。皮つきの部位はヤギの香りがしっかりあって、それがまたいい。噛んでいるとうまみがじわじわ出てくる。泡盛とよく合う。下に敷かれている緑色の葉はフーチバー(ヨモギ)。これには強い香りと苦みがあり、好きな人はヤギといっしょに食べる。

 ヤギは世界中で食べられていて、牛肉や豚肉などと同様に、さまざまな調理法がある。ところが、沖縄のヤギ料理は、なぜか刺身とヤギ汁の2種類しかない。そのヤギ汁も、肉や内臓をぶつ切りにしてコトコト煮ただけの素朴なもの。味つけもしない。店でヤギ汁を頼むと、別皿で塩をもってくる。豚肉料理の調理技術が複雑で多彩なのと対照的だ。

 山海は、いぶし銀のような店。個人の住宅のような造りで、実際、かつては奥の方に学習机が置いてあったりした。ヤギが看板料理だが、店名の通り「山の幸、海の幸」をうたっており、魚のマース煮(塩煮)、ミーバイ汁(ハタの汁)、イカ墨汁、ゴーヤーチャンプルーなどもおいしい。故高円宮もお忍びで通った。


Sankai4

 那覇市東町19-12、電話098-863-5199。人気のヤギ刺身(1000円)は早い時間に売り切れることがあるので、予約しておいた方が無難。


bansyold at 00:00│TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote  

トラックバックURL

[第13話 沖縄] 深緑の乙羽岳でプチ森林浴[第15話 食、万鐘] おいしい肉汁守ってジューシー