おやつでも活躍、アジアの米粉おかずとごはんがデュエット

2013年01月24日

米粉加工品を作る匠の技を目撃

 米粉のおやつを作る現場を、ラオスの首都ビエンチャンで見る機会がありました。

 屋台の女性は、おもむろに米粉を水に溶いたものを円筒形の上に貼った布のうえに広げます。筒の下には鍋が火にかけられていて、布からは蒸気が上がっています。

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 薄く広げられた米粉液は、少しすると蒸されて固まります。それをへらのようなものではがします。水分の多い、柔らかい米粉のクレープみたいなものなので、慎重にはがさないと、すぐに破けてしまいそうです。

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 これに、ひき肉で作ったあんをはさみ、くるくると巻いて、一丁上がり。

 前回紹介した米粉のおやつも、みな蒸されていたようでした。このラオスと同じ方法で蒸すかどうかは分かりませんが、蒸す、というのが、米粉おやつの基本であることは間違いなさそうです。

 米粉液は、蒸すとヒロヒロした柔らかい食感になります。その後の展開はどうにでもなります。前回のベトナムのおやつのように、ほとんど味らしい味をつけず、米粉生地の食感と米そのものの味を楽しむ感じのものもあれば、今回のラオスのひき肉巻きのように、しっかり味のついたあんを入れることもあるわけです。

 蒸しとは違うのですが、タイで米粉を扱う「匠の技」を見ました。

 この女性、右手で、米粉の生地をつかんで、鉄板の上にその生地の玉を一瞬、貼り付けます。そうすると、ごく薄い生地が鉄板に残ります。それがすぐに焼け、向こうの男性がそれをはがしていきます。

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 女性の生地玉の取り扱い方が見事。玉は直径20cmくらいあるのですが、その白いボールを片手で下向きにボヨンボヨンさせながら、鉄板の上にチャっとつけてすぐ引き上げ、また隣にもチャッとつけてすぐ引き上げます。

 手を下向きにしているので、当然、生地も下に向いています。のろのろしていると、生地が下に落ちてしまうので、手早く動かさねばなりません。男性のはがすタイミングも重要で、2人の呼吸が合わないと量産のリズムが狂ってしまいます。

 この薄焼き、どう食べるのかは分かりませんでしたが、2人の動きと白い生地玉の動きが面白いので、しばし見とれてしまいました。


bansyold at 00:00│TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 沖縄とアジアの食 

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