発酵で激ウマ! 白キムチおいしいアジアへようこそ

2013年09月06日

泡盛とアジア酒は "全麹" 兄弟

 先日、泡盛アイスの話をしました。泡盛つながりで、東南アジアにいる泡盛の兄弟たちのことを2回に分けて書いてみます。

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 沖縄の泡盛は、昔からタイの長粒米で作られます。今もそう。

 かつて琉球王国のアジア貿易が盛んだったころー。行き来がひんぱんだったシャム、つまり現在のタイとの交易の中で、泡盛の原型といえるタイの酒がもたらされたり、その製法が伝えられたりしたのではないか、と想像されています。

 というのも、現在も、タイをはじめ、東南アジア各地では、泡盛によく似た酒が作られているからです。

 いずれも原料は、泡盛と同じ長粒種のコメ。タイ、ベトナムを筆頭に、東南アジア各国は世界有数の米どころです。ことしの1月にアジア米について6回シリーズでお伝えしましたね

 東南アジアでは、そのコメに菌を繁殖させて麹状のものにし、それに水を加えて発酵させ、液状のもろみを作ります。冒頭の写真がそれ。ベトナムの農村で見たものです。

 これを蒸留すると、無色透明の酒ができます。下の写真はもろみを蒸留しているところです。

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 手前と向こうに同じ大きさの鍋が置かれていますね。そこにもろみを入れ、火にかけ、蒸発してくるアルコールを含んだ蒸気をパイプで、真ん中のドラム缶に送り込みます。

 ドラム缶には水が張ってあり、パイプはその中を通るうちに冷やされ、気体が液体に変わります。パイプの出口に容器を置いて、ポタポタとしたたり落ちてくる酒を集める、という仕組み。

 ごらんになって分かるように、まさに家内工業。もっぱら奥さんの仕事です。

 現地の人によると、作る人によって味がだいぶ違ってくるので、どこの地域でも腕自慢の女性が何人かはいて、その人が作る米酒は人気なんだとのこと。

 これはおいしいよ、と言って勧められた米酒は、よい風味があって、確かにおいしかったです。

 ラベルもパッケージもなしで、空いたペットボトルなどの空き容器に入れられ、ローカルに売られています。

 こうしたアジアの米酒も沖縄の泡盛も、九州などで作られる焼酎とは大きな違いがあります。

 焼酎は、米麹に、麦を入れたり、サツマイモを入れたりしますが、アジアの米酒も沖縄の泡盛も、米麹と水のみ。これ以外に、副原料を一切入れない「全麹(ぜんこうじ)」仕込みなんです。

 全麹というのは、とてもぜいたく。発酵のもとである米麹を大量に入れれば、酒のうまみや香りの成分がたっぷり生成されるからです。

 だから泡盛は、時間が経過すると、発酵によって潤沢に作られた成分の熟成が進み、古酒になって風味が増します。麹以外の副原料をたくさん入れて作った焼酎の場合、そうはならないようです。

bansyold at 15:25│TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote 沖縄とアジアの食 

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