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2014年12月19日

か細くて力強いレア・サロンガの声

 久しぶりのフィリピーナの登場です。「フィリピン初の」という形容詞がしばしばつくフィリピンきっての実力派シンガー、レア・サロンガを紹介しましょう。

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 レア・サロンガといえば、なんと言ってもミュージカル。「ミス・サイゴン」の主役キムで鮮烈な国際デビューを飾り、その後も「レ・ミゼラブル」などに出演してきました。そのレ・ミゼラブルから「オン・マイ・オウン(私ひとり)」をどうぞ。



 1分35秒くらいから、軽やかなイントロとともに「オン・マイ・オウン」が始まります。

 か細さ、かれんさと、逆にものすごい力強さを同時に感じさせるレア・サロンガの声が、会場に響き渡ります。片想いのエポニーヌになりきるレア・サロンガ。2分45秒くらいからの迫力は、ちょっと信じられないほどですね。

 圧倒された聴衆が送る最後の割れんばかりの拍手ー

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 レア・サロンガは1971年、フィリピンはマニラの生まれ。ことし43歳になります。芸歴は長く、7歳の時にフィリピンでミュージカル「王様と私」に出たのを皮切りに、「アニー」「熱いトタン屋根の猫」「ペーパームーン」などに出演。テレビ番組でも子役やティーンのアイドルとして活躍しました。

 ロンドンはウエストエンドで上演された「ミス・サイゴン」のキム役に抜擢されたのが1989年、17歳の時でした。次いで、ニューヨークのブロードウェイ版にも出演。そのパフォーマンスは高く評価され、レア・サロンガがキムをやっているからチケットが売れる、とまで言われました。

 ミス・サイゴンでレア・サロンガは、1991年、アメリカ演劇界で最も権威のあるトニー賞のミュージカル主演女優賞を、フィリピン人として初めて受賞。1993年には、冒頭に紹介したレ・ミゼラブルのエポニーヌ役で再び絶賛されます。

 レア・サロンガは、ディズニーなどのアニメでも有名です。ディズニーの「アラジン」「ムーラン」に歌声で出演したほか、宮崎駿監督の「となりのトトロ」英語版にも声で出演しました。

 レア・サロンガは、海外ばかりでなく、フィリピンでももちろん活動しています。

 OPM(Original Philipino Music)と呼ばれるフィリピン産の曲を歌うレア・サロンガの映像を見てみましょう。2009年のライブ映像。1曲目から4曲目までは、タガログ語のラブソングです。



 1曲目はテレビドラマの主題歌「カヒート・イサン・サクリ」。2曲目「バキ・ラビス・キタン・マハル」は、リチャード・プーンがゲストとして登場しながら歌っていますが、実はレア・サロンガの持ち歌です。

 レア・サロンガが歌う3曲目は、オギ・アルカーシのヒット曲「マハル・キタ・ワランギバ」。リチャード・プーンとデュエットする4曲目は、やはり人気テレビドラマの主題歌です。

 OPMはどれも、朗々と歌い上げる部分が織り込まれていて、これぞフィリピンの歌、という感じですね。

 レア・サロンガの声は、相変わらず、か細さと力強さが同居していますが、年齢を重ねて、レ・ミゼラブルの頃よりも中音部の奥行きが増しているようです。


bansyold at 14:30│TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック アジアの文化 

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