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2007年10月25日

[第21話 沖縄] 民謡人気衰えず、三線作りも好調

 全国的な三線ブームはまだ続いているようだ。うるま市にある津波三線店社長の津波清一さんの話では、月に50本ほど作る三線の半分以上が本土向けだという。個人がインターネットで注文してくることもあるし、本土の楽器店が仕入れるケースもある。本土の各地に三線教室ができているという。

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 津波三線店は、先代が創業して既に50年余り。「昔は、三線をひく人はアシバー(遊び人)と言われ、やや白い目で見られていたんですが、そうした雰囲気はこの20年で大きく変わりましたね」と津波さんは語る。

 三線は、胴体に蛇の皮を張り、竿をつけて組み上げていく。胴体と竿の噛み合わせが悪いといい音が出ないため、紙を差し込んで隙き間の具合をみながら、竿を抜いては胴体を槌でこつこつ叩いて形を整える。根気のいる作業だ。

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 仕上げの段階では、実際につまびいて音を確かめ、全体的な仕上がり具合をチェックする。全体のバランスは経験が豊富でないとつかめない文字通り職人芸の世界。最終点検する津波社長のまなざしは真剣そのものだ。

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 沖縄民謡の世界は相変わらず元気、元気。「民謡の新人」はポツポツ出ているし、「民謡の新曲」も毎年作られ続けている。そして、歌三線のすぐ隣りには琉舞や組踊が。夏の風物詩、エイサーの全国的人気も健在だ。津波三線店も、三線だけでなく、太鼓、パーランクーなどの楽器や舞踊関係の道具類・衣装を製造したり、販売したりしている。

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 こうした元気が本土に波及しているのかもしれない。沖縄の地元紙琉球新報、沖縄タイムスがそれぞれ主催する三線コンクールでは、最高賞をとった人が紙面に顔写真入りで紹介されるが、その中にも本土の出身者が少しずつ増えてきた。

 「この調子が続けばいいんですが」。津波社長は控えめに言うが、沖縄民謡にはどこか人を引きつける力がある。例えば、古典音楽における三線と歌の旋律のかけあいなど、ぞくぞくするほどスリリング。現代音楽にも三線の音色は不思議になじむ。三線を「聞きたい」「弾きたい」と思う人はまだ増え続けるのではないだろうか。

 津波三線店はうるま市平良川184-1、電話098-973-3997。http://www.34ten.com/

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