[第11話 農] 子豚セリの心理戦[第13話 沖縄] 深緑の乙羽岳でプチ森林浴

2007年09月12日

[第12話 沖縄、食] 喜舎場朝嗣さんが作るスッキリ弁当

 クイズ。沖縄県民はしょっちゅう食べているが、観光客が口にすることはほとんどない食べ物は何でしょう―。

 答は、昼食用の「400円弁当」。昼時になると、そこここにある弁当店はもちろん、小さな食料品店からスーパーまで、400円弁当が店先にズラリと並ぶ。市役所の駐車場や工場前などで、軽貨物車で出張販売しているケースも多い。

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 沖縄の400円弁当は、本土で見かける幕の内弁当とはだいぶ違う。入っているおかずのボリュームがものすごいのだ。典型的なのは、魚フライや鶏の照り焼き、とんかつといったメインがごはんの上に乗り、周囲のおかずスペースをゴーヤーチャンプルーや人参シリシリ、島菜イリチーが固め、さらに脇役として、ちくわのてんぷらなどが加わる。上の写真の弁当の場合、総重量は600gに上る。

 お腹一杯になる、どころではない。全部平らげると、頭がボーッとなり、しばらく動けなくなる。このボリューム、一体何キロカロリーになるのだろうか。数字を見るのが怖い感じだ。

 確かに、暑い地域では体力の消耗が激しいので、サトイモやコンニャクの小さな一切れが独立コンパートメントに鎮座しているような上品な幕の内弁当ではもの足りない。その意味では、てんこ盛りの沖縄のノセノセ400円弁当は理にかなっている。

 しかし、それも程度の問題。オフィスワーカーや中高年、女性の多くには明らかにカロリーオーバーだろう。それも毎日となると―。

 そう考えて、首里の弁当店「かつ屋」の喜舎場朝嗣さんは、7年前、沖縄では珍しいスッキリ系の400円弁当を作り始めた。「ごはんに乗った肉や魚の油がごはんの半分くらいまで染み込んでいるような」(喜舎場さん)ノセノセ弁当全盛の頃である。

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 油や化学調味料の量を減らし、揚げ物より煮物を増やした。ごはんの量もほどほどにした。なにしろ売価が400円の庶民派弁当だから、高価な素材は使えない。それでもできる範囲の工夫で、少しでも体にいい弁当を作りたかった、と喜舎場さんは話す。

 周囲が「量」を売りにしている中で、見劣りしない弁当にするには、おかずの種類を多くして、彩りもよくする必要があるから、どうしても手間はかかる。喜舎場さんの弁当は、ノセノセ弁当に比べてだいぶスッキリしている。もちろん、おかずたっぷりの沖縄弁当のよさは失っていない。これで540g。

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 「始めた頃は、こんな弁当は珍しかったですけど、最近は似たような弁当が出てきましたね」と喜舎場さん。

 もしノセノセ弁当のボリュームにまいっている人がいたら、喜舎場さんの弁当をお勧めしたい。十分満足できるが、しつこくないので毎日でも食べられそう。これなら食べ終わった後、すぐに動ける。

 かつ屋は首里城近く、バス停「首里支所前」の真ん前。那覇市首里当蔵町2-9-4。098-885-0388。土日休。

bansyold at 16:07│TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote 沖縄 | 

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