ジャカルタ
2016年12月18日
寒い時はココナツバナナでホッと
寒いですねえ。そこで、冬の温かいアジアンスイーツを2種。まずココナツバナナ。ココナツミルクでバナナをふんわりするまで煮込んだもの。砕いたピーナツがアクセントです。
チェーに使う冷えたココナツミルクの独特のコクも魅力ですが、温かいそれは、なんとも優しい風味になります。牛乳のホットミルクより、明らかにやさしい。
スプーンでひとくちずつ味わっていると、なんだが、ホッとしたような気分になってきますよ。
バナナは加熱すると酸味が少し強調され、ココナツミルクと絶妙のコンビネーションに。バナナを揚げたり、焼いたりするのは、バンコクでもジャカルタでもおなじみの街角おやつ、ですね。
もう1品は、黒ごま汁粉。これは昨年の冬まで出していたもののリバイバルです。根強い人気で、しばしばご指名をいただきます。
黒ごまのみで作った強い味の甘い汁をハノイや香港の人たちは好みますが、食べ慣れない人にはややきついので、ももと庵はこれにさらし餡を少し入れてマイルドにしました。
お楽しみ下さい!
チェーに使う冷えたココナツミルクの独特のコクも魅力ですが、温かいそれは、なんとも優しい風味になります。牛乳のホットミルクより、明らかにやさしい。
スプーンでひとくちずつ味わっていると、なんだが、ホッとしたような気分になってきますよ。
バナナは加熱すると酸味が少し強調され、ココナツミルクと絶妙のコンビネーションに。バナナを揚げたり、焼いたりするのは、バンコクでもジャカルタでもおなじみの街角おやつ、ですね。
もう1品は、黒ごま汁粉。これは昨年の冬まで出していたもののリバイバルです。根強い人気で、しばしばご指名をいただきます。
黒ごまのみで作った強い味の甘い汁をハノイや香港の人たちは好みますが、食べ慣れない人にはややきついので、ももと庵はこれにさらし餡を少し入れてマイルドにしました。
お楽しみ下さい!
2013年05月21日
太い筆のかすれ具合が魅力のアングン
アジア実力派ボーカリストの3回目です。インドネシア出身のアングン・チプタ・サスミ。世界的に活躍している歌手なので、ご存知の方もおられるでしょう。
インドネシア「出身」と書いたのは、ジャカルタ生まれで、歌手としてインドネシアで大きな成功をおさめた後にヨーロッパに移り住み、現在はフランス在住でヨーロッパなどで活躍しているからなんです。もちろん、インドネシアをはじめ、アジアでもコンサートを開いたり、アルバムを出したりしています。
まずは、アングンが欧州市場でその名をなした1997年の大ヒット曲からいきましょう。Snow on the Sahara(サハラ砂漠に降る雪)です。
前半で繰り返されるエスニック風味のフレーズと、転調した後の軽快なポップサウンド。なんとも不思議なつくりの曲ですが、完成度は非常に高いんじゃないでしょうか。フランスで大ヒットし、イタリアやスペインでもヒットチャート1位になりました。
エスニック風味といえば、画像に見えるアングンの手踊りの動きはバリのダンスを思い起こさせます。
アングンは1974年、ジャカルタ生まれのジャカルタ育ち。父は作家、母はジョグジャカルタの旧王室の出でした。
7歳の頃、歌の特訓を父から受け始め、なんと12歳でデビューアルバムを録音、ロック歌手として世に出ます。このアルバムは売れませんでしたが、3年後の15歳の時に出したシングル「ミンピ(夢)」がヒット。インドネシアで一躍、有名になりました。
アングンはこのミンピをその後も歌い続け、2006年にベストアルバムを発売した際、16年ぶりに再録音。その新バージョンがまたヒットしました。ではそのミンピのライブ映像をどうぞ。
アングンの声は、アルトより低いコントラアルト。ハスキーボイスが売りですが、声域は3.5オクターブ、声量も相当あります。
歌を書にたとえれば、声量は筆の太さ、歌い回しは運筆にあたるでしょうか。小筆でサラサラと書かれた書にも魅力はありますが、やはりインパクトが強いのは、太い筆で大きく書かれた作品ですね。
アングンの筆も太いです。太い筆で黒々と書かれた線の後半がかすれている、そのかすれ具合がまた魅力、そんな感じです。
このミンピ、よく聞いてみると、中学校の卒業式で歌われるような優しいメロディなんです。例えば夏川りみがピアノソロの伴奏で歌ったりしたら、たぶん、しみじみとした歌に聞こえるんじゃないか、と。
それをアングンが歌うと、一瞬にしてロックなアングンワールドが立ち上がります。
特に、2006年バージョンは、バックにピアノとチェロなどの弦楽器を強調し、ウェットで重厚なタッチの編曲になっています。この映像もそう。そこに、アングンの叩きつけるようなボーカルが乗っかって、なんとも強烈な世界を作り上げています。
この映像はインドネシアでのコンサートのようですね。母国で、母国のファンを前に、長年歌ってきた十八番をのびのびと歌うアングン。柔らかな表情がとても印象的です。
アングンの曲はアマゾンやiTunesでどうぞ。
インドネシア「出身」と書いたのは、ジャカルタ生まれで、歌手としてインドネシアで大きな成功をおさめた後にヨーロッパに移り住み、現在はフランス在住でヨーロッパなどで活躍しているからなんです。もちろん、インドネシアをはじめ、アジアでもコンサートを開いたり、アルバムを出したりしています。
まずは、アングンが欧州市場でその名をなした1997年の大ヒット曲からいきましょう。Snow on the Sahara(サハラ砂漠に降る雪)です。
前半で繰り返されるエスニック風味のフレーズと、転調した後の軽快なポップサウンド。なんとも不思議なつくりの曲ですが、完成度は非常に高いんじゃないでしょうか。フランスで大ヒットし、イタリアやスペインでもヒットチャート1位になりました。
エスニック風味といえば、画像に見えるアングンの手踊りの動きはバリのダンスを思い起こさせます。
アングンは1974年、ジャカルタ生まれのジャカルタ育ち。父は作家、母はジョグジャカルタの旧王室の出でした。
7歳の頃、歌の特訓を父から受け始め、なんと12歳でデビューアルバムを録音、ロック歌手として世に出ます。このアルバムは売れませんでしたが、3年後の15歳の時に出したシングル「ミンピ(夢)」がヒット。インドネシアで一躍、有名になりました。
アングンはこのミンピをその後も歌い続け、2006年にベストアルバムを発売した際、16年ぶりに再録音。その新バージョンがまたヒットしました。ではそのミンピのライブ映像をどうぞ。
アングンの声は、アルトより低いコントラアルト。ハスキーボイスが売りですが、声域は3.5オクターブ、声量も相当あります。
歌を書にたとえれば、声量は筆の太さ、歌い回しは運筆にあたるでしょうか。小筆でサラサラと書かれた書にも魅力はありますが、やはりインパクトが強いのは、太い筆で大きく書かれた作品ですね。
アングンの筆も太いです。太い筆で黒々と書かれた線の後半がかすれている、そのかすれ具合がまた魅力、そんな感じです。
このミンピ、よく聞いてみると、中学校の卒業式で歌われるような優しいメロディなんです。例えば夏川りみがピアノソロの伴奏で歌ったりしたら、たぶん、しみじみとした歌に聞こえるんじゃないか、と。
それをアングンが歌うと、一瞬にしてロックなアングンワールドが立ち上がります。
特に、2006年バージョンは、バックにピアノとチェロなどの弦楽器を強調し、ウェットで重厚なタッチの編曲になっています。この映像もそう。そこに、アングンの叩きつけるようなボーカルが乗っかって、なんとも強烈な世界を作り上げています。
この映像はインドネシアでのコンサートのようですね。母国で、母国のファンを前に、長年歌ってきた十八番をのびのびと歌うアングン。柔らかな表情がとても印象的です。
アングンの曲はアマゾンやiTunesでどうぞ。