ソデイカ

2009年01月13日

[第96話 食、農] セーイカ漁、ピークへ

 前回に続き、海の幸の話題を。ことしのセーイカの水揚げがいよいよ増えてきた。あの、ねっとりしたうま味の固まりは、数ある沖縄の冬の味覚の中でもかなり上位にランクされるだろう。

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 セーイカは沖縄の言い方で、標準語はソデイカ。体長は1メートル前後、10kgほどになる巨大なイカだ。沖縄で水揚げされる水産物のトップはマグロ類だが、その次がこのセーイカ。その9割は本土に出荷され、料亭などに回るという。既に沖縄の特産品といってよい。写真は糸満市のキンシロ鮮魚。

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 「セーイカは昔から獲ってはいたんですが、今のように本格的な漁が始まったのは10年ほど前のことなんですよ」と話すのは沖縄市漁協の池田博組合長。

 池田さんの話では、セーイカはそれまでも獲られていたが、北陸地方の漁法が沖縄に伝えられ、漁が本格化し、漁獲量が急速に増えていった。セーイカはその北陸など本土各地でも上がるが、サイズが沖縄の海で上がるものよりだいぶ小さいという。セーイカがどこで育ってどこに移動していくのか、そうした生態はまだナゾの部分が多いとのこと。

 セーイカは水深450m前後の海に生息している。釣る際には疑似餌でおびきよせる。いったん食いついたら自動リールで上げればいい。格闘したり、餌だけもっていかれるようなことはあまりなく、比較的手堅い漁だという。ただ、沖縄本島から70―80km離れた海での漁になるので、一度漁に出たら1週間くらいは出っぱなし。その間に海が荒れると大変だ。12月、1月は大東島近海で釣っている船が多い。

 釣り上げたセーイカは船上で頭と足、いわゆるゲソの部分をはずして氷詰めにして鮮度を保つ。ゲソはゲソで商品になるが、本体ほどの価格にはならないので、本体とは別の袋に分けて保存する。

 その本体部分は仲卸業者の手で解体される。糸満市のキンシロ鮮魚で、解体作業を見た。厚い身を手際よく切り、皮をていねいにむいて、いわゆるサクの状態にしていく。身の厚さは3cm前後だが、中には4cm近いものも。「水揚げは1月末から2月頃がピークです」と作業していた比嘉靖さんが解説してくれた。

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 セーイカの食べ方は、やはり刺身で。生姜醤油をつけて食す。あまり厚く切るよりは、3mmほどの厚さに切った方が口当たりがよい。口の中をイカ味でいっぱいにしたい向きは、2、3枚まとめて口に入れるとよい。歯にまとわりつくようなねっとり感の中からうまみが立ち上がり、それが口いっぱいに広がっていく。加熱する料理もあるが、加熱すればねっとり感はどうしても失われる。

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 冷凍してもほとんど味は落ちないので、サクのまま冷凍保存しておくと重宝する。冬場はどこの鮮魚店やスーパーでも置いているが、那覇漁港の泊いゆまちや、沖縄市漁協隣の直営店パヤオなどに行けば、サク状にカットされたものが冷凍でストックされている。1本が4、5人分で600―700円といったところ。

 泊いゆまちは那覇市港1-1、098-868-1096。パヤオは沖縄市泡瀬1-11-34、098-938-5811。

bansyold at 00:00|PermalinkTrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote