パーシャ
2015年07月08日
どこまでもフェミニンなロッサ
久しぶりのアジアのボーカリストシリーズは、再びインドネシア。国民的歌姫の1人、ロッサの魅力に迫ってみます。

ロッサのフェミニンな魅力が端的に表れるのが、男性歌手とのデュエット曲。男性を相手にすると、よけいに女性っぽさが際立つのかもしれません。今回は3曲、ご紹介しましょう。
まずはウングのボーカルを務めるパーシャとデュエットしてヒットしたこの曲からどうぞ。

曲名はテルランジュル・チンタ(こんなに愛しているのに)。最初のロッサ、パーシャそれぞれのソロパートに続くサビで2人の声がハモります。ロッサの声は押し出しが強くありませんが、しっかり主役をはっていますね。
物憂げで気だるい感じのパーシャの声が、出しゃばらずにロッサを立てています。エンジニアのサジ加減の勝利かもしれません。3分17秒くらいからの大サビはなかなか迫力です。
2曲目は、ベテラン男性歌手、故ブローリー・マーランティーカとのデュエット。これが実現したのは、ブローリーが2000年に亡くなってから11年後でした。
どういうことかというと、ロッサは尊敬する先輩歌手のブローリーの録音にスタジオで自身の歌声を重ねるという形でデュエットを実現したんです。アレンジは作曲家アンディ・リアントが行いました。
天国で目を白黒させたはずのブローリーとロッサの、ソフトでメロウな、ジャガン・アダ・ドゥスタ・ディアンタラ・キタをどうぞ。過去を告白する男と、それを受け入れながら「本当のことを言って」と語る女の掛け合いです。
ロッサは1978年生まれのことし36歳。1996年に出したファーストアルバム「ナダナダ・チンタ」のヒットでその名を知られるようになりました。
以来、14枚のアルバムを発表。この中で、いくつかのプラチナディスクを含むヒットを重ねます。アーティスト活動の途中で、名門、国立インドネシア大学を卒業。2010年以降は、隣国マレーシアに本格進出しました。
2011年には、世界最高水準の文化芸術施設で、各国のアーティストが目指すシンガポールのエスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイでコンサートを開き、全チケットを完売しました。
あどけなさの残る顔だち、小柄な体つき、ソフトで、はかなげな声。フェミニンでガーリーな雰囲気を漂わせるロッサは、男性にも女性にもファンが多いようです。
さて、3曲目。インドネシアの老舗バンドの一つ、ギギのボーカル、アルマン・モーラナとのデュエットです。
曲は、2008年に亡くなったギト・ロリスがアルマン・モーラナと歌ったチンタ・ヤン・トゥルス(真実の愛)。
伝統音楽ガムランをフィーチャーした珍しいアレンジ。シンプルな運びの曲に、不思議な奥行きとかわいげが加わりますね。
3曲のデュエットを紹介しましたが、勝手な読み込みをするならば、ロッサの女っぽさには「多彩な役回り」が感じられて面白いです。
最初のパーシャとの掛け合いはよくある「男と女」。続くブローリーとのデュエットは、歌詞の内容はもちろん男と女ですが、2人のイメージは、30歳の年齢差もあって「父と娘」「師弟」っぽく映ります。
最後のアルマンとのデュエット。シュワッチ!の構えでウルトラマンになりきっていたのがそのまま大きくなったような弟を、髪をアップに結ったしっかり者の姉がやさしく見守っている、の図。
実はアルマンの方が7歳も年上なんですが、万年少年風のアルマンのキャラも手伝って、どうもそんな風に見えてしまうんです。

ロッサのフェミニンな魅力が端的に表れるのが、男性歌手とのデュエット曲。男性を相手にすると、よけいに女性っぽさが際立つのかもしれません。今回は3曲、ご紹介しましょう。
まずはウングのボーカルを務めるパーシャとデュエットしてヒットしたこの曲からどうぞ。

曲名はテルランジュル・チンタ(こんなに愛しているのに)。最初のロッサ、パーシャそれぞれのソロパートに続くサビで2人の声がハモります。ロッサの声は押し出しが強くありませんが、しっかり主役をはっていますね。
物憂げで気だるい感じのパーシャの声が、出しゃばらずにロッサを立てています。エンジニアのサジ加減の勝利かもしれません。3分17秒くらいからの大サビはなかなか迫力です。
2曲目は、ベテラン男性歌手、故ブローリー・マーランティーカとのデュエット。これが実現したのは、ブローリーが2000年に亡くなってから11年後でした。
どういうことかというと、ロッサは尊敬する先輩歌手のブローリーの録音にスタジオで自身の歌声を重ねるという形でデュエットを実現したんです。アレンジは作曲家アンディ・リアントが行いました。
天国で目を白黒させたはずのブローリーとロッサの、ソフトでメロウな、ジャガン・アダ・ドゥスタ・ディアンタラ・キタをどうぞ。過去を告白する男と、それを受け入れながら「本当のことを言って」と語る女の掛け合いです。
ロッサは1978年生まれのことし36歳。1996年に出したファーストアルバム「ナダナダ・チンタ」のヒットでその名を知られるようになりました。
以来、14枚のアルバムを発表。この中で、いくつかのプラチナディスクを含むヒットを重ねます。アーティスト活動の途中で、名門、国立インドネシア大学を卒業。2010年以降は、隣国マレーシアに本格進出しました。
2011年には、世界最高水準の文化芸術施設で、各国のアーティストが目指すシンガポールのエスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイでコンサートを開き、全チケットを完売しました。
あどけなさの残る顔だち、小柄な体つき、ソフトで、はかなげな声。フェミニンでガーリーな雰囲気を漂わせるロッサは、男性にも女性にもファンが多いようです。
さて、3曲目。インドネシアの老舗バンドの一つ、ギギのボーカル、アルマン・モーラナとのデュエットです。
曲は、2008年に亡くなったギト・ロリスがアルマン・モーラナと歌ったチンタ・ヤン・トゥルス(真実の愛)。
伝統音楽ガムランをフィーチャーした珍しいアレンジ。シンプルな運びの曲に、不思議な奥行きとかわいげが加わりますね。
3曲のデュエットを紹介しましたが、勝手な読み込みをするならば、ロッサの女っぽさには「多彩な役回り」が感じられて面白いです。
最初のパーシャとの掛け合いはよくある「男と女」。続くブローリーとのデュエットは、歌詞の内容はもちろん男と女ですが、2人のイメージは、30歳の年齢差もあって「父と娘」「師弟」っぽく映ります。
最後のアルマンとのデュエット。シュワッチ!の構えでウルトラマンになりきっていたのがそのまま大きくなったような弟を、髪をアップに結ったしっかり者の姉がやさしく見守っている、の図。
実はアルマンの方が7歳も年上なんですが、万年少年風のアルマンのキャラも手伝って、どうもそんな風に見えてしまうんです。