ヘチマ
2014年05月04日
そっくりじゃない花野菜
ちょっとこれ、見て下さい。こんなに長いヘチマがありました。
前回、沖縄でよく食べるヘチマがベトナムの市場にもあるよ、沖縄のより大きいです、と書きました。30、40cmだったでしょうか。その後、別の市場で、こんな長いのを発見ー。
70、80cmはある感じです。長ーく、のびた感じ。
そう言えば、ベトナムには三尺ササゲといって、日本のインゲンを4、5倍に伸ばしたようなサヤマメもあります。
沖縄の市場には全くない野菜もいろいろありますよ。
例えば、花野菜。そう、花を食べるんです。
かれんな黄色い花ですが、ベトナムではデョンデョンガイと呼ばれています。ベトナム南部でよく見ました。
日本でも食用菊などがあしらいに使われることはありますが、あくまであしらい。デョンデョンガイの場合は、花がメインの材料で、もりもり食べてしまいます。タイでもよく食べられているようです。
こんな感じ。
エビなど、他の材料も混ざっていますけど、メインはあくまでデョンデョンガイです。花くさくなくて、どんどん食べられますよ。ごはんがすすみます。
これは鍋の材料として出てきた花たち。これらも全く花くさくなくて、違和感なく食べられました。
花がお皿に乗っていると、色合いがとってもきれいになりますね。
前回、沖縄でよく食べるヘチマがベトナムの市場にもあるよ、沖縄のより大きいです、と書きました。30、40cmだったでしょうか。その後、別の市場で、こんな長いのを発見ー。
70、80cmはある感じです。長ーく、のびた感じ。
そう言えば、ベトナムには三尺ササゲといって、日本のインゲンを4、5倍に伸ばしたようなサヤマメもあります。
沖縄の市場には全くない野菜もいろいろありますよ。
例えば、花野菜。そう、花を食べるんです。
かれんな黄色い花ですが、ベトナムではデョンデョンガイと呼ばれています。ベトナム南部でよく見ました。
日本でも食用菊などがあしらいに使われることはありますが、あくまであしらい。デョンデョンガイの場合は、花がメインの材料で、もりもり食べてしまいます。タイでもよく食べられているようです。
こんな感じ。
エビなど、他の材料も混ざっていますけど、メインはあくまでデョンデョンガイです。花くさくなくて、どんどん食べられますよ。ごはんがすすみます。
これは鍋の材料として出てきた花たち。これらも全く花くさくなくて、違和感なく食べられました。
花がお皿に乗っていると、色合いがとってもきれいになりますね。
2014年04月27日
野菜のそっくりさん
沖縄、ベトナムそっくりさんシリーズ、今回は野菜です。まずは、こちらから。
ベトナムの市場の常連。そう、ナーベラ(ヘチマ)です。
沖縄ではみそ味の煮込みが定番。水を入れずにみそを入れて弱火でいためているとナーベラから水がたっぷり出てきます。その中でしばらく煮込んだナーベラの甘さときたら。それはもう最高の味。
ベトナムで見かけるそれは、沖縄のよりもずっと大型。長いです。沖縄のナーベラの軽く2倍はあるでしょう。
ベトナムでは、スープに入って出てくることが多いようですね。
これはいくつかの葉野菜が並んでいるところ。一番右はツルムラサキ。沖縄では、そこいらじゅうに生えてます。いためものが多いでしょうか。
その左がカラシ菜。沖縄では島菜と呼ぶくらい、ポピュラーな葉野菜ですね。シマナーと、ちょっと伸ばして発音します。
沖縄ではゆがいてから軽くいためて食べますが、ベトナムでは、生のままでも結構出てきます。揚げ春巻きをくるんで食べたり、めんの添え生野菜として置かれていたり。
その左は春菊。さらにその左がほうれん草。こちらは本土でもおなじみ。
こうして葉野菜が並んでいるところを見ると、なんだ、みんな沖縄と同じじゃないか、となるのですが、もちろん、沖縄にはない野菜もベトナムにはいろいろあります。その話はまた別の機会に。
ベトナムの市場の常連。そう、ナーベラ(ヘチマ)です。
沖縄ではみそ味の煮込みが定番。水を入れずにみそを入れて弱火でいためているとナーベラから水がたっぷり出てきます。その中でしばらく煮込んだナーベラの甘さときたら。それはもう最高の味。
ベトナムで見かけるそれは、沖縄のよりもずっと大型。長いです。沖縄のナーベラの軽く2倍はあるでしょう。
ベトナムでは、スープに入って出てくることが多いようですね。
これはいくつかの葉野菜が並んでいるところ。一番右はツルムラサキ。沖縄では、そこいらじゅうに生えてます。いためものが多いでしょうか。
その左がカラシ菜。沖縄では島菜と呼ぶくらい、ポピュラーな葉野菜ですね。シマナーと、ちょっと伸ばして発音します。
沖縄ではゆがいてから軽くいためて食べますが、ベトナムでは、生のままでも結構出てきます。揚げ春巻きをくるんで食べたり、めんの添え生野菜として置かれていたり。
その左は春菊。さらにその左がほうれん草。こちらは本土でもおなじみ。
こうして葉野菜が並んでいるところを見ると、なんだ、みんな沖縄と同じじゃないか、となるのですが、もちろん、沖縄にはない野菜もベトナムにはいろいろあります。その話はまた別の機会に。
2009年06月28日
[第123話 食] 甘みチャンピオン、ナーベラー
沖縄の夏野菜。一昨年はモウイ、昨年はウンチェーバーを取り上げた。今年はナーベラーでいってみよう。ナーベラーの甘みときたら。もし「野菜の甘みオリンピック」があったら、メダル獲得間違いなし。
ナーベラーはヘチマ。若い果実を食す。朝どりの新鮮なものは、白っぽく見える。表皮にびっしり生えている細かい毛がその正体。この毛はだんだん消えていき、店に並ぶ頃にはほとんど見られなくなる。
モウイ同様、ナーベラーも大手スーパーの流通からは半歩くらいはみ出した存在だ。スーパーにも売ってはいるが、キュウリやトマトのようにレギュラー扱いはされていない。ある時とない時がある。JA沖縄が運営する糸満などのファーマーズマーケットや、南城市大里の軽便駅かりゆし市のような、農家持ち込み型の店にはほぼ必ず置かれている。
ナーベラーは皮をむき、中のふんわりと柔らかい果肉を、これまた柔らかい種ごとサクサクと1cmくらいの輪切りにする。まるでハンペンのよう。油をひいた鍋で軽くいため、そのままフタをして弱火にかける。
5、6分すると水分が出て、ナーベラーが翡翠色に。ふにゃふにゃと柔らかくなったら、味噌とかつおぶしを少し入れ、数分煮ればナーベラーンブシーの出来上がり。豆腐を入れると、立派なおかずになる。
肉を入れてももちろんおいしいが、ナーベラー、味噌、豆腐といった淡白なうま味の世界に肉の強い味が加わると、いくぶん突出した感じにはなる。
フタをして蒸す際には、水を一切加えない。ナーベラーからかなりの水分が出てくるからだ。「水は一滴も入れないよー」というセリフを、おばあたーから何度聞いたことか。ただ、あまり長時間蒸し煮にすると、水が出過ぎて、みそ汁になってしまうので、ご注意を。その汁を飲むのがまたおいしいさぁ、という声もあるけれど。
水溶き片栗粉を入れてとろみを少しつけると、食べるのにも盛りつけるのにも始末がいいので、お店ではそうやって出すところもある。
水が出る頃には、ナーベラー特有の甘みが最大限に引き出される。味噌しか入れないのに、まるで砂糖でも加えたんじゃないかと思うほどのしっかりした甘み―。もちろん、甘さの質は砂糖のそれとはだいぶ違うが。
この自然の甘みを体験し、その虜になった人は、初夏になるとナーベラーを思って少しそわそわしたりする。
ナーベラーは苦手、という人もいないではない。その理由は、ナーベラー特有の臭み。土臭いという人もいるし、カビ臭いという人もいる。ンブシーをみそ味でまとめるというのは、みその強い味でこの臭いを押さえ込む効果があるかもしれない。
同様の臭みは、ビーツ(赤カブ)やツルムラサキにもある。ナーベラーの場合は個体差がかなりあるようで、ほとんど臭わないものも、時々ある。穫れたてならあまり臭わない、とか、完全有機栽培だと臭わない、と言われるが、真相は分からない。この臭みが好きという人もいるが、おそらくこれがなければナーベラー大好き人口は倍増するだろう。
水を一滴も加えず、ナーベラーの水分とみそで作るナーベラーンブシーは、絵に描いたような健康食。沖縄の夏に力強く育つナーベラーはいかにも抗酸化力がありそうだし、みそは、リノレン酸エチルエステルの働きで、体内に毎日生まれているガン細胞を消してくれる。ただし、これは、ちゃんと天然熟成させたみそでないとダメらしい。
最後に、ンブシーを作る時の最重要ポイントを。それは、ナーベラーをたっぷり使うこと。水が出て縮まるので、小さめのものなら1人1本分は最低必要。好きな人は、1人で2本分くらいペロリと平らげてしまう。
ナーベラーはヘチマ。若い果実を食す。朝どりの新鮮なものは、白っぽく見える。表皮にびっしり生えている細かい毛がその正体。この毛はだんだん消えていき、店に並ぶ頃にはほとんど見られなくなる。
モウイ同様、ナーベラーも大手スーパーの流通からは半歩くらいはみ出した存在だ。スーパーにも売ってはいるが、キュウリやトマトのようにレギュラー扱いはされていない。ある時とない時がある。JA沖縄が運営する糸満などのファーマーズマーケットや、南城市大里の軽便駅かりゆし市のような、農家持ち込み型の店にはほぼ必ず置かれている。
ナーベラーは皮をむき、中のふんわりと柔らかい果肉を、これまた柔らかい種ごとサクサクと1cmくらいの輪切りにする。まるでハンペンのよう。油をひいた鍋で軽くいため、そのままフタをして弱火にかける。
5、6分すると水分が出て、ナーベラーが翡翠色に。ふにゃふにゃと柔らかくなったら、味噌とかつおぶしを少し入れ、数分煮ればナーベラーンブシーの出来上がり。豆腐を入れると、立派なおかずになる。
肉を入れてももちろんおいしいが、ナーベラー、味噌、豆腐といった淡白なうま味の世界に肉の強い味が加わると、いくぶん突出した感じにはなる。
フタをして蒸す際には、水を一切加えない。ナーベラーからかなりの水分が出てくるからだ。「水は一滴も入れないよー」というセリフを、おばあたーから何度聞いたことか。ただ、あまり長時間蒸し煮にすると、水が出過ぎて、みそ汁になってしまうので、ご注意を。その汁を飲むのがまたおいしいさぁ、という声もあるけれど。
水溶き片栗粉を入れてとろみを少しつけると、食べるのにも盛りつけるのにも始末がいいので、お店ではそうやって出すところもある。
水が出る頃には、ナーベラー特有の甘みが最大限に引き出される。味噌しか入れないのに、まるで砂糖でも加えたんじゃないかと思うほどのしっかりした甘み―。もちろん、甘さの質は砂糖のそれとはだいぶ違うが。
この自然の甘みを体験し、その虜になった人は、初夏になるとナーベラーを思って少しそわそわしたりする。
ナーベラーは苦手、という人もいないではない。その理由は、ナーベラー特有の臭み。土臭いという人もいるし、カビ臭いという人もいる。ンブシーをみそ味でまとめるというのは、みその強い味でこの臭いを押さえ込む効果があるかもしれない。
同様の臭みは、ビーツ(赤カブ)やツルムラサキにもある。ナーベラーの場合は個体差がかなりあるようで、ほとんど臭わないものも、時々ある。穫れたてならあまり臭わない、とか、完全有機栽培だと臭わない、と言われるが、真相は分からない。この臭みが好きという人もいるが、おそらくこれがなければナーベラー大好き人口は倍増するだろう。
水を一滴も加えず、ナーベラーの水分とみそで作るナーベラーンブシーは、絵に描いたような健康食。沖縄の夏に力強く育つナーベラーはいかにも抗酸化力がありそうだし、みそは、リノレン酸エチルエステルの働きで、体内に毎日生まれているガン細胞を消してくれる。ただし、これは、ちゃんと天然熟成させたみそでないとダメらしい。
最後に、ンブシーを作る時の最重要ポイントを。それは、ナーベラーをたっぷり使うこと。水が出て縮まるので、小さめのものなら1人1本分は最低必要。好きな人は、1人で2本分くらいペロリと平らげてしまう。