ヤマト運輸

2014年11月16日

バンコク、シンガポールにも実は直行便が飛んでいた

 前回、那覇空港の新国際線ターミナルをご紹介し、台北、香港経由でアジア各地に行けて便利だが、バンコク、シンガポールまでは直行便が飛んでないことを説明しました。

 ところがー。実は、既に飛んでいるんです。それも真夜中に。

ANAStarts11


 乗客を乗せるフライトではないのですが、那覇とアジア各地を結ぶANAの貨物直行便。この沖縄貨物ハブ、2009年に始動して、早くも満5年になりました。

 仕組みはこうです。フライトスケジュールを見ていただくのが早いでしょう。ANAのことし夏の資料からお借りしました。

ANA Cargo OKA timetable


 各地からの便が毎日深夜2、3時に那覇に着いて、数時間のうちに行き先別に荷物を積み替え、早朝に出発して、各地に午前8時とか9時とかに着くしくみ。日本を含むアジア各地を前日に出た荷物が、翌日には目的地に届けられるというわけです。

 ヤマト運輸とANAが組んで、アジア主要都市への翌日宅配便を始めています。

 沖縄はまさに「真夜中のハブ」なんですね。

 日本発や日本着の荷はもちろんですが、アジア発アジア着の、日本が絡まない荷もすべていったん那覇に集まってきます。

 万鐘オリジナルの南向き地図に、沖縄貨物ハブから各地に飛ぶルートを赤い線で入れてみました。

140613ANA Hub on Asia map2


 地図を見るとよく分かるのですが、こうした時間帯でアジア間で荷を動かすことができるハブは、国内では沖縄にしか作れません。例えば成田だと位置が北すぎて、アジア各地と結ぶ時間がかかりすぎてしまうのです。ちなみに航空貨物の大手、FedexやDHLは、アジアのハブを沖縄より少し南の香港、広州あたりに設けています。

 5年前、この沖縄貨物ハブ始動の時に、「こりゃあ、スゴいものができた」とちょっと興奮して、ANAにお願いし、特別に現場を見せてもらったことがあります。ご関心のある方は、古いですけどこちらの上下2回の記事ものぞいてみて下さい

 沖縄県はこの貨物ネットワークの活用を促進していて、今月下旬にはアジア各地の食品バイヤーを集める初の沖縄大交易会が開催されます。この貨物ネットワークを利用したスピーディな食品輸送が期待されているわけです。

 世界の成長センターであるアジアの経済は今後さらに発展して、ビジネス往来がますます増えるでしょうから、貨物ばかりではなく、旅客の方も、沖縄からもっとあちこちに直行便が飛んでくれたら助かります。

 万鐘ももと庵も、沖縄大交易会への出展を予定していますので、また様子をアップしましょうね。

bansyold at 00:00|PermalinkTrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック