リサイクル

2008年10月03日

[第79話 沖縄] 氷のような透明感 琉球ガラス

 沖縄のみやげ品店には必ずといっていいほど置かれている琉球ガラス。厚みと柔らかなタッチが特徴だ。今回は、琉球ガラスの掘り出し物を見つける穴場をご紹介。

Glass1


 那覇の奥原硝子製造所は歴史の古いガラス工房。ここのギャラリーが面白い。ギャラリーといっても、大量の作品が無造作に山積みされている状態で、重ねて置かれているコップの表面にはホコリも。通路にも出荷用の段ボール箱がたくさん積まれている。それもそのはず、ここは、飲食店での利用など、卸しで買い付ける人が主に訪れる場所で、一般客はあまり来ない。

 だが、こうした中から、少し時間をかけて、面白い調子のものを掘り出すのは楽しい。もちろん個人が訪れてじっくり選んだり、買ったりすることはいくらでもできる。

Glass5

 
 琉球ガラスは、もともと米軍占領下でコーラの空き瓶などを利用して作られたコップなどに端を発するとされる。だが、技巧の発達とともに、リサイクルガラスではなく、硅砂などのガラス原料から作られる作品も増えてきた。そんな中で奥原硝子は一貫してリサイクルガラスを中心に製造している。

 「ガラス原料よりも、リサイクルガラスで作ったものの方が透明感があるんです」と話すのは、奥原硝子営業担当の宮城和六さん。宮城さんによると、その透明感は「氷のような透明感」だという。

Glass2


 改めて普通のガラスコップと比べてみた。確かに、リサイクルガラスで作られたコップの方が透明感がある。普通のコップは、やや白い感じがする。加えて、琉球ガラスは厚みがあるので、それが「氷のような」透明感に感じられるのかもしれない。

 厚めになるのは、リサイクルガラスは膨張率が低く、膨らませる際にあまり伸びないから。ある程度の厚さまでで膨らませるのを止めないと、風船が割れるのと同じように、壊れてしまう。

Glass4


 ただし、赤色のものは、赤い部分の膨張率が高いので、それに合わせて全体を膨張率の高いガラス原料で作るのだそうだ。赤い部分の原材料費が他の色に比べて高いため、作品全体も高めになる。

 切子のような硬質で鋭利な芸術性はないが、まるで焼き物のようなゆがみを含んだ形の面白さ、大らかさを感じさせる厚めの風合い、そして、宮城さんの言う氷のような透明感が琉球ガラスの魅力だ。もちろん、一つひとつが手作り。だからこそ、数多くの作品の中から、自分がピンとくる掘り出し物を選ぶのが楽しみになる。

Glass3


 奥原硝子製造所ギャラリーは那覇市与儀1丁目26-11-1F、098-832-4346。国道330号ひめゆり通りの与儀公園を寄宮方面に曲がり、沖縄セントラル病院の前を過ぎて次の細い路地を右折する。すずらん食堂の隣り。ギャラリーの営業時間は特に決まっていないが、午後2時から6時までは開いていることが多い。もしギャラリーに人がいなければ、隣りのすずらん食堂で聞けば教えてくれる。



bansyold at 00:00|PermalinkTrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote