島ニンニク

2008年04月12日

[第50話 農] 島ニンニクの収穫、真っ盛り

 島ニンニクの収穫が最盛期を迎えている。昨年8月頃に植えた株が実るのがちょうど今ごろ。写真の上は、うるま市の字上江洲で安里シゲ子さんが栽培した島ニンニク。下の写真は、高速名護インターから降りて間もなくのところにある許田の「道の駅」で売られていた今帰仁産の島ニンニクだ。

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 島ニンニクは、よくあるニンニクよりも小さい。皮に赤紫の色がほんのりとついている。味も香りも鮮烈。生のスライスを食べるとその鮮烈さがよく分かるが、なるべく薄く切って試す方が無難。比較的若いうちに収穫されたものは、葉もまだ青々としている。その葉をニラのようにして食べると、いい香りがしておいしい。

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 ニンニクに限らないが、野菜類は、どれも品種改良が進んでいる。品種改良の目的はいろいろあるが、やはり主なねらいは、食べる部分を大きく、おいしくすること。だが、こと香りについては、改良種は弱くなる場合が多いような気がする。大きくなった分だけ、水で薄まったような結果になる、と言ったら言いすぎだろうか。沖縄の島ニンニクを含むアジアやアフリカの在来種のニンニクは、どれも小さくて香りが強い。

 香りが強いのは魅力だが、その一方、かなり小さいので、皮をむいて中を取り出すのは面倒くさい。だから、というわけではないだろうが、島ニンニクは丸ごと漬け物にすることがよくある。

 写真は伊江島の石新政子さんが漬けた黒糖漬け。商品名は「にんにくん」。これも許田の道の駅で売られている。

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 政子さんは、毎年、島ニンニクを3トン漬ける。塩で下漬けしてから、黒糖や酢を混ぜた液に3ヶ月ほど漬け込むと食べられるようになる。皮ごと漬けるが、漬けているうちに皮も水分を含んで柔らかくなるので、食べる時はそのまま食べられる。

 とはいえ、やはりニンニクなので、そうむやみとボリボリ食べるわけではない。風邪をひきかけたかな、というような時に食べるのが普通。ニンニク本体だけでなく、漬け汁を薬代わりに飲む人もいる。

 ただ、漬け込まれたニンニクは、生の時ほど強い臭いはなくなるし、味もマイルドになる。そのせいか、風邪をひいたわけでもないのに、「うまい、うまい」と、冷蔵庫を開けてはポリポリ食べてしまう向きが、どこの家にもいたりする。

 ニンニクはいためものに使われるだけではない。豚レバーと豚赤身肉に野菜を入れたシンジムン(煎じ汁)と呼ばれるおつゆに、ニンニクを入れることも多い。やはり風邪気味の時などに飲むおつゆで、ニンニクを入れれば強壮効果が高まること間違いなし。そういう場合は刻んで入れたりせず、一片ずつコロコロと入れて、そのまま食べてしまう。

 シンジムンを味噌仕立てにすると、これまた非常においしい。「豚+にんにく+味噌」は黄金の組み合わせ。風邪気味でないと食べられないと言うのなら喜んで風邪をひきましょう、と言い出す輩もいる激ウマ汁だ。

bansyold at 00:00|PermalinkTrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック