景観条例

2009年11月15日

[第143話 沖縄] 住民のアイデアが景観条例の推進力

 エメラルドグリーンの海に青い空ー。沖縄の自然は訪れる人を魅了してやまない。では、人の住む町の景観はどうだろうか。町並みや家並みが美しいと思える地域は、残念ながら非常に少ない。そんな状況を変えていこうと、県内では景観条例を制定する動きが進んでいる。

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 万鐘の地元うるま市も、そのひとつ。現在、景観条例を作る動きが急ピッチで進んでいる。合併前の具志川市、石川市、勝連町、与那城町の4地区ごとに住民ワークショップを何度も開いて、景観資源の洗い出しや条例の方向付けの作業を進めている。

 具志川地区と与那城地区で開かれたワークショップをのぞいた。参加者はいくつかのグループに分かれ、うるま市役所都市計画課の事務局が用意した市域地図を見ながら、景観資源を洗い出していく。

 「喜屋武城跡からの眺望は東シナ海まで見える絶景。だが、近くに送電線の鉄塔があって、眺めがだいなしになっている」「宮城島に沈む夕日はすばらしく美しい」「うるま市には並木道らしい並木道がない。地域に合った樹種を選んで、存在感のある並木道を創りたい」

 「オカガニが産卵する場所を守りたい」「海中道路には緑がまったくないので、もっと植栽すべき」「琉球舞踊の原点である浜千鳥発祥の地に歌碑があるが、そこに至る道にゴミが散乱している」
 
 守りたい景観、整えたい景観、取り除きたい景観、創りたい景観ー。さすがに定点観測を何年も続けている地元住民だけのことはあって、次々に出てくる情報は、極めて具体的だ。

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 各グループは、テーブル中央に置かれた市域の地図に、情報を書き込んだ付せんを貼り付けていく。40分ほどのグループ討論の間に、どのテーブルの地図も付せんでいっぱいに。ワークショップの最後に、各グループが話し合いの結果を地図を示しながら発表した。

 それにしても、出された意見をすべて実行に移すとしたら、たいへんな事業量になりそうだ。事務局から「景観づくりはまちづくりそのもの」という説明があったが、まさにその通り。

 ワークショップでは、住民が景観に強い関心を持っていることがはっきりと示された。住民は日頃、黙っているが、それは発言の機会がないからというだけで、決して景観に無頓着なわけではないことがよく分かる。

 事務局は12月までに計3回の住民ワークショップを4地区それぞれで開くことにしている。これと並行して、有識者の会議が市全体の景観条例の方向付けを話し合う。このようにして得られた情報を総合して、景観計画の素案が今年度中にまとまる予定だ。

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 うるま市の景観条例についての問合せは、うるま市都市計画部都市計画課098-965-5602。

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bansyold at 00:00|PermalinkTrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック