洋食

2008年12月14日

[第91話 食、沖縄] とっても沖縄的な洋食店

 赤瓦の民家でワインと洋食を出す店が那覇にあると聞いて、出かけた。泉崎の県庁から少し北に行った住宅街の一角。雑然とした緑の中に赤瓦が見えた。

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 店名は「食堂ぬーじボンボン」。ウチナーグチで、ぬーじは虹、ボンボンはてんとう虫のこと。店主の奥間朝樹さんは、やんばる東村の出身で、名古屋のレストランで修業した経歴を持つ。

 もともとは全くの民家だった。今は店向けに改装されているが、玄関や床の間はほぼそのままの風情だし、座敷の机の横の本棚には「ルパン三世」などが置かれていて、まるで自宅の居間でごはんを食べているような気分になる。

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 つい最近まで、沖縄の食堂には、こんな感じの店が多かった。赤瓦のことではない。店内にどこか生活の臭いがするのだ。例えば第14話で紹介した那覇・東町の山海には少し前は子供用の学習机があったりした。ぬーじボンボンは人が住んでいるわけではないが、この本棚の周囲には生活の空気がかすかに漂う。

 ぬーじボンボンの建物の外には、雑草や雑木の豊かな緑が繁茂する。あまり造り込まれていないところが、沖縄の普通の民家っぽさに拍車をかけている。

 「この近所の出身のお客様で、子供の頃、この家が友達の家だったのでよく遊びにきたよ、と言われた方がいました」と奥間さんが話す。

 建物や空気だけではない。メニューも沖縄的。むろん、ここは沖縄料理の店ではなく、洋食店なのだが、イタリアンとかフレンチといった定義にはあまりこだわらない。ピザやパスタ類が充実していることがら考えれば、イタリアンのようではあるが、例えば「揚げなすとみょうがと水菜のサラダ自家製しょうがドレッシング」がイタリアンかどうかは微妙。要は、奥間さんのセンスと手に入る素材で自由に作っているのだ。

 飲み物もさまざま。中心に位置するワインは、種類はワインバーのようには多くないが、フレンチばかりでなく、アルゼンチンワインあたりにも目配りしていて面白い。ハードリカーは、泡盛からバーボンまで何でもあるし、カクテルもたくさんあって楽しい。

 この自由さ、そして肩の力が抜けた感じ―。何とも沖縄らしい。

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 この日はランチタイムだったので、850円のランチをいただいた。前菜がプレートに盛り合わせで登場した。水菜などにかかっているのが前述の「自家製しょうがドレッシング」。しょうがの香りがきいていて素晴しくおいしい。ほかに野菜のフリットと鶏レバーのペースト。

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 コーンポタージュスープの後のメインは、看板メニューの一つでもある「大人の男のための本格ハンバーグステーキ」。ソースは、ワインの香りとフォンドボーのうまみが際立ち、ごはんによく合う。ハンバーグにソースをしっかりつけて口に入れ、同時にごはんをほおばる。うまい。後はひたすら、ハンバーグとごはんを交互に口に運ぶ。「食堂」の醍醐味を満喫しながら、やがてお腹いっぱいに。

 ぬーじボンボンは那覇市楚辺276、098-832-8415。県庁方面から進んだら、泉崎りうぼうを左手に見て、向かいのファミリーマートを右に入ってすぐ左側。火曜休み。昼は11:30-14:30、夜は18:00-23:30。

bansyold at 00:00|PermalinkTrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック