牛丼
2013年05月27日
豚重物語1―甘辛味でない豚ごはんを作りたい
ももと庵メニューの中で、根づよいファンを持つ炭火焼豚重について書いてみます。実際、何度も来られて必ず豚重、というお客様が結構いらっしゃるんです。

この豚重、ももと庵が開店するよりもずっと前に商品化が試みられました。肉みそなどの加工品の一環として、ごはんものを企画したのです。
きっかけは、狂牛病の影響で牛肉の入手が難しくなった牛丼チェーン各社が始めた豚丼でした。
牛丼各社の豚丼は、基本的には牛丼と同じタイプの甘辛味。それはそれでおいしいのですが、牛丼の二番煎じの印象は否めません。豚のごはんものはもっと違う切り口があってもいいのでは?という思いがムクムクと頭をもたげてきました。
甘辛味でない豚のごはんものが組み立てられないかー。
甘辛味でないとなると、やはり豚肉がじっくりと焼かれた時に漂うあの香りを前面に打ち出すしかありません。
肩ロースなど、ほどよく脂の乗った豚肉をじっくり焼くと、ラードと肉が加熱された時特有の、胃袋を激しく刺激する芳香が立ちのぼります。特に、炭で焼いたそれは、もう最高です。
東南アジア各地を歩いていても、焼かれた肉がおいしいのは、肉自体の味もさることながら、その多くが炭火焼きだから。

炭火焼の豚肉でいこうー。基本路線は固まりました。
ただ問題がひとつありました。
それは、肉がステーキのような状態では、ごはんとの絡み具合が今ひとつになってしまうことです。焼かれた肉は文句なしにうまいのですが、それがステーキの厚さ、大きさでは、噛みごたえ、味ともに肉の存在感が強すぎて、ごはんと一体になったおいしさを感じにくいんです。
さて、どうしたものか。続きは次回に。

この豚重、ももと庵が開店するよりもずっと前に商品化が試みられました。肉みそなどの加工品の一環として、ごはんものを企画したのです。
きっかけは、狂牛病の影響で牛肉の入手が難しくなった牛丼チェーン各社が始めた豚丼でした。
牛丼各社の豚丼は、基本的には牛丼と同じタイプの甘辛味。それはそれでおいしいのですが、牛丼の二番煎じの印象は否めません。豚のごはんものはもっと違う切り口があってもいいのでは?という思いがムクムクと頭をもたげてきました。
甘辛味でない豚のごはんものが組み立てられないかー。
甘辛味でないとなると、やはり豚肉がじっくりと焼かれた時に漂うあの香りを前面に打ち出すしかありません。
肩ロースなど、ほどよく脂の乗った豚肉をじっくり焼くと、ラードと肉が加熱された時特有の、胃袋を激しく刺激する芳香が立ちのぼります。特に、炭で焼いたそれは、もう最高です。
東南アジア各地を歩いていても、焼かれた肉がおいしいのは、肉自体の味もさることながら、その多くが炭火焼きだから。

炭火焼の豚肉でいこうー。基本路線は固まりました。
ただ問題がひとつありました。
それは、肉がステーキのような状態では、ごはんとの絡み具合が今ひとつになってしまうことです。焼かれた肉は文句なしにうまいのですが、それがステーキの厚さ、大きさでは、噛みごたえ、味ともに肉の存在感が強すぎて、ごはんと一体になったおいしさを感じにくいんです。
さて、どうしたものか。続きは次回に。