2016年09月24日

路上の行列店ーアジア点描

 アジア点描、もう1ついきましょか。

 歩道上に何やら人だかりが。のぞいてみると、、、

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 おいしそうな麺。エビやすり身揚げ、野菜をたっぷりのせてから、あちこーこーのスープを注いでいます。

 人口800万を超す大都会、ベトナム・ホーチミン市の路上。横をたくさんのバイクや車がビュンビュン行き交います。

 常夏の街ですが、炭火をあてがったスープ鍋からは湯気が。なんと、竹の天秤棒1本で、重たいスープ鍋から麺、具などの材料まで、全て肩にかついで来ているんですね。

 少し並んでお目当ての1杯を受け取ったお客さんが、思い思いの場所に座り込み、なんともうまそうにスープをすすっています。


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2009年03月26日

[第108話 食] てだこそばの噛みごたえある麺

 浦添にはおいしい沖縄そば店が多いような気がする。万鐘本店でも第82話で高江洲そばを紹介した。今回は、同じ浦添市のてだこそば。個性的な自家製麺が魅力の店だ。

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 人気のある沖縄そばの麺にはいくつかのタイプがある。一つは、のどごしのよい細めん。亀浜製麺所が作る麺がその代表だろう。細くて薄いがコシがあり、汁によくからむ。なめらかで、スルスルと口に入っていく。「宮古そば」と呼ばれる麺がこのタイプ。こうした麺の作り方と亀浜製麺所の話は第45話で紹介した。

 これと正反対なのが「やんばるそば」と呼ばれる太い麺。手打ち風で凸凹しており、ちょっとごつごつした食感で、噛みごたえがある。確かに北部のそばの有名店はこのタイプの麺を出す店が多い。大東そばも同系統。

 てだこそばの麺は、なめらか細めんでないことは確か。噛みごたえ十分という意味で、やんばる手打ちそばの系統といえそうだ。しかし―。

 よくあるやんばる手打ちそばの場合は、太いうえに太さにかなりの凸凹があるので、細めんのようにスルスルと吸い上げるのは難しい。というより、やんばる手打ちそばは太くてボリュームがあるので、ひと箸で持ち上げた全量を1回では口に納めきれない。短い長さで噛み切ってはモグモグして飲み下し、またすぐに噛み切ってはモグモグして飲み下し、といった具合に、断続的に食べ進むことになる。

 てだこそばの麺は、やんばる手打ちそば風の凸凹のある固めの麺ではありながら、太さをその半分くらいに抑えているので、スルスルと食べることができるのだ。何気なく食べ始めると、細めんなのかなと思うほどの口あたり。しかし麺が舌に触れ、奥歯で噛む段になると、それが細めんでないことはすぐに分かる。

 てだこそばの麺は、あまりスルスルと一気にたくさん口に入れてしまわない方がいい。適量入れては、モグモグとよく噛んで、その歯ごたえをじっくり楽しむのが正解だろう。

 細めんの沖縄そばは、熱い汁に入れて時間が経つとどうしてもコシが弱くなってしまうが、てだこそばの麺は、相当に熱い汁に浸っていても長時間にわたって噛みごたえが持続する。

 汁や具も、この麺が生きるように工夫されている。代表メニューの、三枚肉がのった沖縄そば。汁は白濁した豚骨スープで、麺によくからむ。強い麺なので、それに負けないだけの強さをもった汁にしてある。三枚肉の煮方も同様。とろけるまで柔らかくしてしまうと麺と釣り合わなくなるからだろう、柔らかいけれどもある程度の歯ごたえを残していて、うまい。

 てだこそばのソーキそばには軟骨ソーキがのっている。軟骨ソーキは、普通のあばら肉のソーキとは違うが、要は、普通のソーキの骨の部分を軟骨に置き換えたものを思い浮かべればいい。軟骨にとろり感が出るまでじっくり煮たものは、軟骨の部分も含めてすべて食べられる。てだこそばの軟骨もとろりとしていておいしい。とろり軟骨と白濁スープとの相性のよさは、高江洲そばの巻でも指摘した。

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 タコス風の豆腐そばといった変わりそばメニューもいろいろあるが、まずは、三枚肉のせ沖縄そばとソーキそばをお試しあれ。麺の噛みごたえを求める向きには最高のそば。好みに合わせて、麺を柔らかめにゆでてもらうこともできる。

 てだこそばは浦添市仲間1-2-2 コーポ西原101、098-875-5952、月曜休。

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2008年03月13日

[第45話 食] 沖縄そば 麺のひみつ

 沖縄そばの麺とは、いったい何者なのだろうか。小麦粉に塩と灰汁やかんすいを入れて練り上げた麺で、その多くは平麺。中華麺のようでもあるが、口当たりが微妙に違う。太めの沖縄そばの場合は、うどんやきしめんに似ていなくもないが、やはり食感が違う。パスタっぽい沖縄そばもあるが、パスタのような素直な歯ごたえではない。

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 原材料からすれば、中華麺に近い。アルカリである灰汁やかんすいが入って独特のコシが出るあたりはそっくり。だが、沖縄そばは中華麺とは練り方やのし方が違うので、同じコシでもソフトな感じになる。

 もう一つ、大きな違いがある。沖縄そばは、中華麺のように茹でたてを食べないこと。沖縄そば専門店のほとんどは、冷たくなった茹で麺を湯で温めてから使う。

 「麺というのは、茹でたてよりも、時間が経ってからの方が味が出るんですね」と話すのは、亀浜製麺所代表の亀浜貞夫さん。確かに味はそうなのかもしれないが、時間が経ったら麺はのびてしまうのでは、という声が聞こえてきそう。だが、心配御無用。

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 沖縄そばは、茹で上げためんに植物油をまぶしてから、風を当てて冷ます。水にさらすことはない。亀浜さんは、冷ます工程で余分な水分を飛ばすことが大切だと語る。これで麺が締まり、めんのコシが保たれる。
 
 こうして得られるコシは、茹でたてのコシとは微妙に違う。「歯が食い込もうとするのを必死で押し戻そうとする麺の弾力」が、茹でたてのコシ。沖縄そばにもそうしたコシはあるが、それに加えて、独特のポクポクした食感が伴う。このポクポク感は、不思議なことに茹でたてでは得られない。

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 原材料はほとんど中華麺と同じながら、食べて明らかに違いを感じるのは、このポクポク感の有無だ。これぞ沖縄そば、と言ってもいいくらいの個性がそこにある。生麺の沖縄そばをおみやげに買って帰った観光客が、自宅で茹でたての沖縄そばを食べる時に「沖縄で食べたのと、なんか違うなあ」と感じる違和感の正体は、恐らくこれだろう。

 だから、自宅で沖縄そばを作る時は、生麺ではなく、ゆで麺を買ってきて、湧かしたお湯に4、5秒つけて油落としと加温をし、どんぶりに入れてつゆをはれば、沖縄そばらしい食感の沖縄そばになる。沖縄そば専門店と同じやり方だ。現に沖縄のスーパーでは、沖縄そばの茹で麺は何種類もあるが、生麺はまず見かけない。

 亀浜製麺所の沖縄そばは、細めの平麺。繊細な口当たりで、ポクポク感としっかりしたコシがあり、のどごしもいい。亀浜さんは、大手の麺メーカーがやっていない手作りの工程を大事にしているという。沖縄県内の名だたる沖縄そば専門店が、亀浜麺を採用している。

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 亀浜麺はスーパーには置かれていないので、県民の多くは亀浜麺を沖縄そば店でしか味わうことができない。亀浜麺を使って自分で沖縄そばを作りたい人は、亀浜さんが先代からのつき合いを大事にしながら商品を卸している小売店が3カ所だけあるので、そこで買える。

・那覇市松山2丁目22−1−1F 若松公設市場内の与那嶺商店 098-868-9132
・那覇市若狭2丁目12−11−1F ストアー上原 098-868-3747
・宜野湾市普天間2丁目13−5 中央ミート普天間店 098-892-5634

 亀浜製麺所は豊見城市保栄茂1163-1、電話098-856-7103。

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